「ウルラの森」へようこそ!
今日も道具部屋の主・シティと、新しい豆の香りに鼻をくすぐられているグリーンがお届けします。
今回は、コーヒー愛好家が最後に辿り着く「聖地」とも言われるインドを大特集!
特にこれまでのロブスタ種の概念を根底から覆す最高傑作「パパクチ農園 ファインロブスタ ナチュラルA」の魅力を深掘りします。
「ロブスタって、苦くて臭いんじゃないの?」
そんなあなたの先入観を、甘く香ばしい「麦チョコ」のようなフレーバーが鮮やかに塗り替えてくれるはずです。
こんにちは!ウルラの森のグリーンです。
さっきから道具部屋に、まるでお菓子屋さんのような、香ばしくて甘い香りが漂っています。

シティさん、これ、なんの香りですか? 焙煎したてのナッツ……いや、チョコレートをかけた麦のような、すごく食欲をそそる香りです!
シティさんがニヤリと笑って、深煎りに輝く豆をミルに入れます。

おっ、いいところに気づいたね。これはインドの『パパクチ農園』で作られた『ファインロブスタ ナチュラルA』だよ。インドコーヒーの歴史と、ロブスタという種の『本当のポテンシャル』が詰まった、まさに宝石のような豆なんだ。
今日は、知られざるコーヒー大国インドの背景と、世界中のバイヤーが驚愕した「究極のロブスタ」について、たっぷりとお話ししましょう。
伝説から始まったインドコーヒーの歴史:腹に巻かれた「7粒の種」

インドってチャイ(紅茶)のイメージが強いですけど、コーヒーも有名なんですか?

実は、インドはアジアで最も古いコーヒーの歴史を持つ国の一つなんだ。その始まりは、まるでおとぎ話のような伝説に彩られているんだよ。
17世紀、インドのイスラム教徒の聖者ババ・ブダン(Baba Budan)がメッカ巡礼の帰り道、イエメンでコーヒーに出会いました。
当時、コーヒーの種(発芽する豆)を国外に持ち出すことは厳禁。
しかし、その味に感動した彼は、7粒の種を自分の腹帯の中に隠し、命がけでインドへ持ち帰ったと言われています。
彼がその種を植えた南インドの丘陵地帯は、現在「ババ・ブダン・ギリ(ババ・ブダンの丘)」と呼ばれ、インドコーヒー発祥の聖地となっています。
今回の「ババクチ」という名前も、この聖地と深い繋がりを持つプロジェクトの名称なのです。
別名「コーヒーランド」:世界遺産が育む豊かな土壌
今回ご紹介する豆が育ったのは、インド南西部に位置するカルナータカ州。

インドのシリコンバレーと言われる州都バンガルールから車で約5時間ほど走ると、美しい丘陵地帯コーグ町に辿り着きます。
ここは世界遺産にも登録されているウェスタンガーツ山脈の一部。
その豊かな生態系から、別名「コーヒーランド」と呼ばれるほど栽培が盛んな地域です。
標高や微気候に恵まれ、ロブスタ種だけでなく高品質なアラビカ種も栽培されています。
スパイスの森の「シェードグロウ」
インドのコーヒー農園は、まるでジャングルのよう。
背の高い「シェードツリー(日除けの木)」が直射日光を遮り、その足元ではコショウ、カルダモン、シナモンといったスパイスが共に育ちます。
こうしてスパイスの香りに囲まれてゆっくり育つため、インドの豆には、どこかエキゾチックでスパイシーなニュアンスが自然と宿るのです。
「ファインロブスタ」って何? ロブスタの概念を覆す格付け
さて、ここからが今回の本題です。今回の主役は「ロブスタ種」。
通常、コーヒー豆は「アラビカ種(高級・繊細)」と「ロブスタ種(丈夫・安価)」に分けられます。
ロブスタは病気に強い反面、独特の泥臭さや強い苦味があるため、これまでは主にインスタントコーヒーの原料とされてきました。
しかし、近年「ファインロブスタ」という全く新しいカテゴリーが登場しました。
アラビカ種と同じ「愛情」を注ぐ
ファインロブスタとは、以下の条件を満たした最高品質のロブスタのことです。
選別: 完熟した真っ赤な実(チェリー)だけを手摘みする。
管理: 欠点豆を徹底的に取り除き、温度・湿度管理を万全にする。
手間: アラビカ種の高級豆と同じ、あるいはそれ以上の手間暇をかける。
こうして作られたロブスタは、「苦くて臭い」というイメージを完全に払拭します。
パパクチ農園「ナチュラルA」の正体:濃厚な「麦チョコ」の衝撃
今回の銘柄「パパクチ農園 ナチュラルA」は、まさにそのファインロブスタの中でも「濃厚な甘み」に特化した逸品です。
ここで、精製による違いを整理してみましょう。
【徹底比較】ロブスタの常識を覆す「精製」の差
| 比較項目 | ① 一般的なロブスタ | ② パパクチ・ナチュラルA(今回) | ③ パパクチ・ウォッシュド |
| 品質の基準 | 量と安さの追求 | 果肉の甘みの凝縮 | 透明感と品格の追求 |
| 精製の手間 | 地面での自然乾燥 | 高床式(ベッド)での徹底管理 | 水洗いによる徹底洗浄 |
| 味わいの正体 | 野性的な苦味、土臭さ | 濃厚な「麦チョコ」感、キャラメル | クリーンな「ナッツ&カカオ」 |
| ボディ感 | 荒々しい強さ | シルクのような厚みのあるコク | 滑らかで軽やか |
なぜ「ナチュラルA」は美味しいのか?
パパクチ農園では、真っ赤に熟したチェリーだけを「アフリカンベッド」と呼ばれる網棚の上に広げ、太陽の光でゆっくりと乾燥させます。
こうすることで、果肉の糖分が豆の芯までじっくりと浸透し、キャラメルのような濃厚な甘みが生まれるのです。
「A」という等級が示す通り、豆のサイズも大きく揃っており、焙煎ムラが出にくいのも特徴です。
【フレーバー解説】コーヒーの枠を超えた「濃密な体験」
シティさんが淹れてくれた「パパクチ・ナチュラルA」を、グリーンが一口試飲します。

(ゴクリ)……! シティさん、これ、コーヒーっていうより、**『液体状の麦チョコ』**ですね! 苦味はあるけど全然嫌じゃない。むしろ、ダークチョコレートを食べているときのような満足感があります。

ははは、いい表現だね。ナチュラルの特徴である『重厚なコク』と、インド豆特有の『麦のような香ばしさ』が合わさると、まさにその味になるんだ。これまでのコーヒー体験が、きっと塗り替えられるよ。
ファインロブスタ「これ、本当にコーヒーなの……?」
一口含んだ瞬間、そんな言葉がこぼれてしまうはずです。
まるで丁寧に淹れたビターなココアを飲んでいるかのような、濃密でリッチな質感。
口当たりは驚くほど滑らかで、後味には素材が持つ本来の甘みが心地よい余韻となって、いつまでも喉の奥に長く残ります。
そこにインドの豊かな土壌が育んだ香ばしいナッツ感が加わり、最高に贅沢なバランスを作り出しています。
深煎りで味わう「ロブスタの真骨頂」
さらに焙煎を深めた「深煎り(Dark Roast)」では、その味わいはまさにダークチョコレートそのもの。
バターのように濃厚で、とろりとした質感が一気に増し、ロブスタ種が持つポテンシャルの高さを五感でフルに味わうことができます。
このどっしりとしたコクと甘みがあるからこそ、ミルクと合わせた時の相性は格別。
おうちで「究極のカフェラテ」を楽しみたいなら、この深煎り以外には考えられないほどの完成度です。

ねぇ、シティ。これ、コーヒーを飲んでいるというより、『高級なナッツチョコを液体にして味わっている』ような感覚ですね。疲れた体に染み渡る、とびきりのご馳走です!
【ウルラの森流】おすすめの淹れ方
ババクチ・ナチュラルAのポテンシャルを120%引き出すための特製レシピです。
① 濃厚な甘みを堪能する【中細挽き・高温抽出】
レシピ: 豆16g / 湯200ml / 90℃〜92℃
手順
蒸らし(30秒): 全体に湯を行き渡らせます。麦の香りが立ち込めます。
1投目(100ml): 中心から円を描くように。
2投目(100ml): 残りを注ぎ切り、合計3分以内で抽出完了。
ポイント: 温度を少し高めにすることで、キャラメルのような甘みを引き出します。
② 究極の「カフェオレ」【極濃ドリップ】
ミルクとの相性は、全コーヒー豆の中で最強クラスです。
レシピ: 豆20g / 湯100mlで濃くドリップ。
仕上げ: 温めたミルク150mlを注ぐ。
秘密: ババクチの「カカオ感」とミルクの脂肪分が出会うと、砂糖なしでも「高級ショコララテ」のような味わいに化けます。
まとめ:偏見を捨てて出会う新しい美味しさ
「ロブスタだから」という理由でこの豆を避けてしまうのは、コーヒーライフの楽しみを半分損しているかもしれません。
インドのババクチ農園から届いたこの豆は、丁寧な手仕事によって「ロブスタの本当の美しさ」を教えてくれます。
それは、酸味ばかりを競う現代のトレンドに対する一つの力強い、そして温かい答えのようにも感じられます。
聖者ババ・ブダンが命がけで持ち帰った7粒の種。
その末裔たちが、今、世界遺産の麓で新しい物語を紡いでいます。
ウルラの森で、あなたもこの「未知なる香ばしさ」に出会ってみませんか?
ウルラの森では今回ご紹介した自家焙煎コーヒー豆を『ULULA COFFEE ROASTER』で販売しています。


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