
こんにちは!ウルラの森のグリーンです。
ブラジルの「ドルチェチョコラーダ」でコーヒーの甘みに目覚めた僕ですが、最近、少し気になる「黒くてツヤのある豆」を見つけました。
なんだか、これまでの豆とは全然違う、森やスパイスのような力強い香りがする……!
そんな僕の発見に、ブラウンが深く頷きました。

おっ、ついにインドネシアの深みに足を踏入れたね、グリーン。
それはマンデリンといって一度ハマると抜け出せない『沼』のようなコーヒーだよ。
今日は、インドネシアコーヒーの基本から、マンデリンの美味しさの秘密まで、じっくり紐解いていきましょう。
インドネシアコーヒーの基本:なぜ「個性的」と言われるの?

ねぇブラウン、インドネシアの豆って、見た目が少し緑っぽくて独特だよね。どうしてこんなに個性が強いんですか?

それはね、インドネシアの地形と、そこから生まれた独自の文化が関係しているんだよ。
インドネシアは1万7000以上もの島々からなる国。
世界第4位のコーヒー生産量を誇りますが、その特徴は「島ごとに味が全く違うこと」にあります。
- スマトラ島: 重厚でスパイシーな「マンデリン」
- ジャワ島: 落ち着いた苦味と甘みの「ジャワ・ロブスタ」
- スラウェシ島: 優雅な香りとコクの「トラジャ」
中でもスマトラ島のコーヒーは世界中のバリスタが「唯一無二」と称賛するほど、強烈な個性を持っています。
世界で唯一の製法「スマトラ式(ギリン・バサー)」
インドネシアコーヒー、特にマンデリンを語る上で欠かせないのが、世界でここだけで行われている特殊な精製方法「スマトラ式」です。

雨が多いスマトラ島では、豆を乾かす時間を短縮するために、ちょっと変わった工夫をしているんだ。
通常のコーヒー豆は、乾燥させてから殻を剥きます。
しかし、スマトラ式では「まだ豆が柔らかい状態(水分が約40%も残っている状態)」で殻を剥き、その後に仕上げの乾燥を行うのです。
マンデリンの特徴は
エキゾチックな香り:豆が柔らかい状態で酸素に触れるため、特有の「大地」「ハーブ」「スパイス」「森林」と形容される香りが生まれます。
独特の見た目: 生豆の状態では深緑色をしており、形も少し歪(いびつ)なのが特徴。これが美味しさの証なんです。
マンデリンってどんな豆?名前の由来と味の特徴

『マンデリン』って、かっこいい名前ですよね。地名なんですか?

実は地名じゃなくて、スマトラ島に住む『マンデリン族』という民族の名前に由来しているんだよ。
第二次世界大戦中、日本兵がその美味しさに感動して名前を尋ねたのがきっかけという説もあるんだ。
「マンデリン」はオランダが17世紀末、インド経由で同地にアラビカ種のコーヒー(ティピカ種)を持ち込んだのがはじまり。
主にジャワ島、スマトラ島で栽培され、オランダに大きな富をもたらしました。
しかし、20世紀初頭の「さび病」の大流行で、アラビカ種の栽培が出来なくなり、ほとんどがロブスタ種へと移行しました。
このとき、僅かにアラビカ種のコーヒーが生き残っていたのが、トバ湖南岸のLINTONG(リントン)から、更に南のMANDAILING(マンデリンと発音します)地区でした。
栽培していたのは、同地に住むBATAK(バタック)人の一族のMANDAILING族の名前から由来しているんだよ。
マンデリンの味の3大特徴
- 圧倒的なボディ感: バターや生チョコレートのような、ずっしりとした重厚なコクがあります。
- 複雑なスパイス感: シナモンやクローブのようなスパイス、あるいは雨上がりの森のような香りが鼻を抜けます。
- 穏やかな酸味: 酸っぱさはほとんど感じられず、質の高い苦味が主役です。
失敗しない!マンデリンを最高に美味しく淹れるコツ

マンデリンを淹れるなら、その『ワイルドさ』を『気品』に変えてあげたいわね。
①焙煎度:深煎り(フレンチロースト) マンデリンの個性が一番輝くのは深煎りです。表面にオイルが浮き、真っ黒に輝くくらいが食べ頃……ならぬ飲み頃!
②お湯の温度:低めの「83℃〜85℃」 深煎りの豆に熱すぎるお湯は厳禁です。温度を下げることで、トゲのない、まろやかで甘い苦味が抽出されます。
③ドリッパー:メリタ(1つ穴) 以前グリーンくんが選んだメリタのような、お湯がゆっくり落ちるタイプがおすすめだからマンデリンの濃厚なエキスを余すことなく引き出せます。
④最高のペアリング: 濃厚なガトーショコラや、チーズケーキや、シナモンロールなどスパイスの効いたお菓子とも相性抜群です。
【比較】伝統のマンデリントバコ vs 進化のクリンチマウンテン
最近、インドネシアの新しいスターとして注目されているのが「クリンチマウンテン」です。

クリンチマウンテンもスマトラ式みたいだけど、マンデリンの一種なんですか?

同じスマトラ島だけど、キャラクターは対極にあるんだよ。一言で言うと、『伝統の重厚感』か、『現代のフルーティーさ』か、だね。
ここではマンデリントバコとクリンチマウンテンの2つの豆を少し深堀して説明するとようか。
マンデリントバコはインドネシアコーヒーの最高峰
通常のマンデリンは「土っぽさ」や「力強さ」が魅力ですが、トバコはその個性を残しつつ、驚くほどクリーンで濃厚な甘みを持っています。
しかしトバコは「マンデリン特有の野性味と極限まで磨き上げて『気品』に変えた、インドネシアコーヒーの最高峰」です。
①産地は「世界最大の火山湖」の周辺
名前の由来は、インドネシア・スマトラ島にある「トバ湖(Lake Toba)」です。
特別なテロワール: トバ湖周辺は非常に標高が高く、肥沃な火山性土壌に恵まれています。この厳しい環境が、豆に凝縮されたコクと深い味わいを与えます。
厳選されたエリート豆: この地域で収穫された豆の中でも、熟練の選別作業を勝ち抜いた、欠点豆の極めて少ない高品質なものだけが「トバコ」の名を冠することができます。
テロワールとは:気候・土壌・地形など、その土地ならではの自然条件がブドウやコーヒーなどの農産物に影響し、最終的な味わいを決めるという考え方
②「スマトラ式」が生む、複雑なフレーバー
マンデリン最大の特徴である「スマトラ式(ギリン・バサー)」という特殊な精製方法で作られています。
森とスパイスの香り: 独特の精製工程により、「深い森」「ハーブ」「スパイス(シナモンやクローブ)」を思わせる、他の産地にはないエキゾチックな香りが生まれます。
トバコだけの「透明感」: 通常のマンデリンにある雑味や泥臭さが一切なく、高級なベルベットのような滑らかな口当たりと、後を引く濃厚な甘みが特徴です。
「クリンチマウンテン」は「伝統と革新が融合した次世代のコーヒー」
「インドネシア クリンチマウンテン コピ ジェルク」は、今までのインドネシアコーヒーの常識を覆す、「伝統と革新が融合した次世代のコーヒー」です。
特にこの「コピ ジェルク」という名前には、この豆最大の特徴が隠されています。
①「コピ ジェルク」という名前に隠された秘密
コピ(Kopi)は「コーヒー」、ジェルク(Jeruk)は「オレンジ(柑橘)」を意味します。
驚きのシトラス感: マンデリンといえば「大地」や「ハーブ」の香りが一般的ですが、この豆は「オレンジやグレープフルーツを思わせる明るい柑橘系の酸味」を持っています。
なぜオレンジなの?: クリンチマウンテン周辺は、実はオレンジの栽培も盛んな地域です。「コーヒーなのにオレンジのようなジューシーさがある!」という驚きから、現地でこう名付けられました。
②伝統の「スマトラ式」がもたらす魔法
この豆の面白いところは、フルーティーな風味を「スマトラ式(ギリン・バサー)」で作り上げている点です。
「重厚なコク」と「爽やかな酸味」の両立: 通常、オレンジのような酸味は「ウォッシュド(水洗い式)」で引き出しますが、あえて伝統のスマトラ式を採用。
これにより、マンデリン特有の「どっしりしたコク」の中に「ジューシーな果実味」が同居するという、非常に珍しい味わいになっています。
洗練された精製技術: クリンチマウンテンの生産者グループは非常に技術が高く、スマトラ式特有の「雑味」を抑え、フルーツの個性を綺麗に引き出すことに成功しています。
③ブラウンが教える「味のプロファイル」

伝統的なマンデリンに、太陽をたっぷり浴びたオレンジの果汁をひと搾り加えたような……そんなワクワクする味だよ。
香り: 爽やかな柑橘の皮、わずかに香るスパイス、そしてハチミツのような甘い香り。
味わい: 口に含んだ瞬間はマンデリンらしい力強いコクがありますが、すぐにオレンジのような瑞々しい酸味が追いかけてきます。
余韻: 飲み干した後は、キャラメルのような甘い余韻が長く続きます。
おすすめの焙煎:中煎り〜中深煎り(フルシティロースト)
あまり深く焼きすぎず、オレンジの酸味が残るくらいで止めるのがベスト。甘みと酸味のバランスが最も美しくなります。
飲み方:ブラック一択、できれば少し温度を下げて 淹れたての熱い時よりも、少し冷めてきた(50℃〜60℃くらい)時に、オレンジのような「ジェルク」の個性がより鮮明に現れます。
「インドネシア クリンチマウンテン コピ ジェルク」は、「マンデリンのコクが好きだけど、たまにはフルーティーな華やかさも欲しい」という欲張りな願いを叶えてくれる非常に稀有な豆です。
インドネシアコーヒーの「新しい時代」を感じさせてくれる一杯、ぜひ体験してみてください!
- マンデリン(トバコなど): 伝統的な「スマトラ式」で作られ、大地やハーブの香りが強い。
- クリンチマウンテン: 最新の「ウォッシュド(水洗い式)」が導入されることが多く、オレンジやベリーのような明るいフルーツ感がある。

クラシックな渋いジャズを聴くならマンデリン、洗練されたポップスを楽しむならクリンチ。そんな使い分けが楽しいよ。
まとめ:野性味と重厚感を楽しむ一杯

なるほど!マンデリンは、まさにインドネシアの『森の守り神』のような、どっしりとして頼もしい味なんですね。
インドネシアのコーヒーは、その独特の精製方法ゆえに、世界中で「替えがきかない味」として愛されています。
- 仕事終わりのリラックスタイムに
- 濃厚なガトーショコラと一緒に
- ミルクをたっぷり入れて贅沢なカフェオレに
一口飲めば、目の前に深い霧に包まれたスマトラの森が広がるはず。
ぜひ、その神秘的な一杯を体験してみてください。
ウルラの森では自家焙煎したコーヒー豆を『ULULA COFFEE ROASTER』というネットショップで販売しています。

100g:700円 / 200g:1,100円

「マンデリンのコクが好きだけど、たまにはフルーティーな華やかさも欲しい」
「マンデリンはちょっと苦手だけどコクのある苦めのコーヒーが飲みたい」
そんなときにはクリンチマウンテンを試してみてね。

100g:700円 / 200g:1,100円


コメント